地図コーナー展示「タイムスリップ ~埼玉空の旅~」第2期「水害と整備」

 埼玉県立文書館 地図センターでは、昭和41年(1966)、同45年(1970)、同50年(1975)、同55年(1980)、同60年(1985)、平成2年(1990)、同7年(1995)に埼玉県が撮影した航空写真を収蔵し、埼玉全県航空写真として公開しています。

 令和5年度は、主に地図センター収蔵の埼玉全県航空写真を使い、埼玉県の昔と今の移り変わりを3期にわたり紹介していきます。第2期「水害と整備」では、埼玉県の主な治水施設である有間ダム、川島排水機場、南畑排水機場、大吉調節池に焦点を当てて展示します。

 ご来館の皆様に航空写真の魅力をお伝えすることができたら幸いです。

 

 1 展示概要

(1)会期:令和5年10月24日(火)~令和6年1月28日(日) ※年間展示計画はこちら

(2)休館日:月曜日、祝日、月末休館日(10/31・11/30)、年末年始(12/29~1/3)

(3)開館時間:9時00分~17時00分

(4)会場:埼玉県立文書館 4階 地図展示コーナー

(5)アクセス:JR浦和駅西口下車徒歩15分、JR中浦和駅下車徒歩18分

(6)観覧料:無料

 

2 展示内容

プロローグ:航空写真って何?

 航空写真は、一定高度で飛行した航空機から垂直撮影した画像であり、現地の状況がそのまま写し出されたものです。写し出された画像は、地形図の作成、森林調査、鉄道・道路調査、都市開発計画などに広く活用されています。
 プロローグでは、撮影のしかた、標定図、位置の確認などを紹介します。

第1章:埼玉県の水害

 埼玉県は、荒川と利根川の二大河川を持ち、これらに合流する中小の川が県内を縦横に走っています。川は幾度となく氾濫をおこし、古くから人々は水害に悩まされてきました。繰り返される水害から暮らしを守るため、堤防を強化し、河川を直線化するなどの治水対策が進められてきました。

第2章:有間ダム

  荒川水系入間川の下流流域は、都市化により人家が密集し、たびたび洪水被害を受けました。また人口増加に伴い、深刻な都市用水の不足をきたしていました。これらの問題に対処するため、入間川支川の有間川に有間ダムを建設することになりました。
 第2章では、昭和45年(1970)、昭和55年(1980)、平成2年(1990)の航空写真を使って、有間ダムが建設されていく様子を紹介します。

第3章:川島排水機場

 川島町は、周囲を5つの川に囲まれ水害に苦しめられてきた地域です。川島排水機場が整備されたことで、安藤川から入間川への排水が可能となり、被害が軽減されるようになりました。
 第3章では、昭和50年(1975)、平成7年(1995)の航空写真を使って、川島排水機場ができる様子を紹介します。

第4章:南畑排水機場

  昭和57年(1982)9月の台風18号で、大きな被害を受けた新河岸川流域において、河川改修が計画されました。その一環として富士見市に南畑排水機場が整備されることになりました。
 第4章では、昭和55年(1980)、昭和60年(1985)、平成7年(1995)の航空写真を使って、南畑排水機場ができる様子を紹介します。

第5章:大吉調節地

 越谷市の新方川流域は、川に挟まれた低平な地形であり、洪水が多かった地域です。昭和61年(1986)の台風10号の被害をうけ、改修工事の新たな計画が立てられました。大吉調節地が整備されたことにより、被害は大幅に軽減されました。
 第5章では、昭和55年(1980)、平成7年(1995)の航空写真を使って、大吉調節地ができる様子を紹介します。