終了しました
埼玉県は首都圏に位置しながら、山間部の森林や武蔵野の面影を残す平地林、田園、屋敷林など貴重な緑が多く残されてきました。しかしながら、近年の急速な宅地化とともに、緑地は年々減少を続けています。一方、人と自然が共存できる環境づくりのため、みどりの再生への取り組みも盛んに行われています。
本展示では、航空写真を用いて、水と緑を中心とする自然と人びとを取り巻く環境の変遷を紹介します。
1 展示概要
(1)開催期間 令和6年2月6日(火)~令和6年5月12日(日)
(2)休館日 毎週月曜日、祝日、月末休館日
(3)開室時間 9時 00 分~17 時 00 分
(4)会場 埼玉県立文書館 4階地図展示コーナー
(5)観覧料 無料
2 展示構成
はじめに
第1章:都市化と緑地
行田市の中心部に位置する忍城跡は、利根川と荒川に挟まれた沼地と低湿地帯の地形を利用してつくられた城郭跡です。この低湿地は明治期まで見られましたが、干拓と交通網の整理によって、周辺は急速な宅地化が進みました。その一方、文化遺産と緑地を融合した憩いの場も設けられています。
<主な展示資料> 空中写真 5227(S22 撮影、米軍撮影空中写真)航空写真 S45 09-24、H7 15B-16(埼玉全県航空写真)
第2章:山間地域の開発
ときがわ町玉川地区は、都幾川と雀川という二つの河川によって形成された谷口の集落として位置します。江戸時代に置かれた陣屋を中心とした集落が存在しますが、平成 15 年(2003)、都幾川に新しい橋が架けられ県道が敷設されたことにより、新たな地域形成がみられることとなりました。令和5年 12 月9日(土)に開催した地図教室の成果報告を含めて展示します。
<主な展示資料> 航空写真 S41 11-06、H7 26B-04(埼玉全県航空写真)、国土地理院 航空写真 H21 CKT20091-C22-10
第3章:武蔵野の雑木林
県西南部の狭山丘陵は、田畑や屋敷林、人がかかわって形成された里山の景観及び生態系など、武蔵野の原風景が広がり、「首都圏に浮かぶ緑の島」とも称されます。急速な土地開発のなかで、緑の森を残そうという動きが官民双方から起こっています。
<主な展示資料> 空中写真 5742・5743(S31 撮影、米軍撮影空中写真)、航空写真 S45 20A-04、H7 A45-11~13、A46-12~14(埼玉全県航空写真)
第4章:武蔵野の田園風景
見沼田圃は、見沼代用水や芝川の流域に位置する田園地帯です。近年、周辺の都市化が進むなか、首都圏に残された貴重な大規模緑地空間を、市街地に隣接した緑豊かな空間として、また、農業経営が行える場として整備し、治水機能を保持しつつ自然とのふれあいの場として土地利用が図られています。
<主な展示資料> 航空写真 S41 15C-04、H7 34B-42~44、35-51~53(埼玉全県航空写真)、国土地理院 航空写真 R1 CKT20192-C14-51・52、CKT20192-C36-20・22
おわりに
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