本企画展は終了しました
令和5年度企画展「古文書を楽しむ-見方、読み方、調べ方-」
古文書は長年多くの人々の心をとらえています。古文書講座や古文書学習を目的としたグループ活動が各地で盛んに行われ、書店にも様々な古文書学習教材が並んでいます。埼玉県が開催する古文書講座は今年で60年目の節目を迎え、現在、埼玉県立文書館で開催している講座にも、毎年大勢の方に御参加いただいています。
このように古文書学習に強い関心を寄せる人がいる一方で、依然古文書は馴染みが薄く、ハードルの高いものと思う人も少なくありません。本企画展では、埼玉県立文書館の歴代の古文書講座で使用されてきた文書から、これまで古文書に触れたことのない人でも親しみやすい文書を中心に展示し、古文書解読の軸となる見方、読み方、調べ方の一端について御紹介します。
1. 会 期 令和6年1月23日(火曜日)から4月28日(日曜日)まで
※資料保存のため、期間中一部展示替えを行う場合があります。
2. 会 場 県立文書館 1階 展示室2
3. 開 室 日 火曜日から日曜日まで
※但し、月曜日・国民の祝日及び1月31日(水曜日)、2月29日(木曜日)は休館
4. 開室時間 午前9時から午後5時まで
5. 観 覧 料 無料
6. 展示構成と見どころ
Ⅰ 古文書の見方~まずは形を観察しよう~
古文書に親しんでいく上で、はじめの一歩となるのが古文書の形態を確認することです。古文書には、料紙を横長にそのまま用いた竪紙をはじめとして、折紙、竪帳など様々な形態のものが存在し、中には木に書かれているものもあります。第Ⅰ章では、古文書の代表的な形態について説明するとともに、その形態の文書の事例を紹介します。
主な展示資料
「神流川無賃渡高札」(戸谷家文書8065) 「老中連署奉書(日光社参名代相談)」(稲生家文書486)
Ⅱ 古文書の読み方~わかる文字から読んでみよう~
古文書に親しんでいく中で最大の難関となるのが、くずし字の解読です。古文書のくずし字は時代や、書き手などにより様々で、くずしが少ないものから徐々に慣れていくことが求められます。第Ⅱ章では、時代をたどりながら各時代の文書の変遷を見ていき、頻出するくずし字についても紹介します。
主な展示資料
「往来証文之事(小浜村寛心)」(田部井家文書789) 「女今川状」(飯塚家文書5500)
Ⅲ 古文書の調べ方~古文書の学びを深めよう~
古文書をより深く読み解いていくためには、時代背景の理解や周辺知識の修得が欠かせません。文字が解読できても意味がわかりづらい文書が、学びを深めることにより、有名な歴史的事象と関係することが判明することもあります。第Ⅲ章では、文書の中に登場するキーワードや人名を取り上げ、それを調べることでどのようなことが明らかにできるのか、その一端を紹介します。
主な展示資料
「小笠原越中守知行所江流来候空船之図」(稲生家文書14)