企画展「川の地図」

企画展「川の地図 ―荒川と治水―」

 当館の4階には地図センターを設けています。全国でも珍しい地図のアーカイブズで、埼玉県に関する約9万点の地図を収蔵しています。今回はその中から荒川の地図を選んで展示します。

 テーマの「荒川と治水」にそって、荒川の全体の姿、上・中・下流のながれの違い、代表的な荒川水系のダムを知っていただいたのちに、近代前半の埼玉県による荒川治水、そして明治43年洪水を契機とする国による荒川治水の移り変わりを地図によってたどっていけるように、展示構成いたしました。

 明治期の埼玉県作成河川台帳付図という全国でも類例の少ない貴重な地図、土地の高低が一目瞭然な立体地図、そして荒川を空から見た実景をつなぎ合わせた荒川航空写真集成図などは必見の展示資料です。

タイトルバナー

 

1 企画展概要

 (1)主催  埼玉県立文書館

 (2)会期  令和3年(2021)3月23日(火)~4月28日(水)

  ※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、当初の予定から変更しています。

  ※今後の感染状況に応じて会期や開室日、開室時間が変更になる可能性があります。

 (3)会場  県立文書館 1階 展示室

 (4)開室日  火曜日~金曜日 

    月曜日・土曜日・日曜日は閉室しております。

 (5)開室時間  9時~16時

  ※開室時間中に正面玄関から、御入館ください。

  ※新型コロナウィルス感染拡大防止のため、検温、手指の消毒、

            観覧者カードの提出などに御協力ください。

 (6)観覧料  無料

 (7)交通案内  JR浦和駅西口下車徒歩15分、JR中浦和駅下車徒歩18分

           国際興業バス「県庁前」バス停下車徒歩3分

  ※駐車台数に限りがあるため、公共交通機関を御利用ください。

 (8)展示点数  46点 企画展「川の地図 ―荒川と治水―」 展示資料一覧.pdf 

 

2 展示構成

プロローグ 荒川のすがた

 荒川の概要を辿りながら、河川図や立体地図を通して「荒川のすがた」を紹介します。

Ⅰ 荒川のながれ

 「荒川のながれ」について、源流、上流、中流と下流での川の流れや地形と地質などを取り上げるとともに、荒川の流れを調節するダムの概要や役割を紹介します。  

Ⅱ 江戸時代の荒川と水害

 江戸時代の絵図を通して、当時の川のながれと水害を紹介します。

Ⅲ 明治時代以降の荒川と治水

  明治時代に埼玉県で作成された河川台帳付図を展示し、当時の河川のすがたや治水の様子を紹介し  ます。また明治43年の大洪水の後に、国の直轄となっての荒川の治水対策である荒川放水路や荒川第一調節池を紹介します。

エピローグ 荒川の未来像

 地球温暖化に伴う異常気象による洪水対策などの荒川の未来像を紹介します。

 

3 主な展示資料(全て文書館収蔵)

埼玉県河川図

①埼玉県河川図 埼玉県河川砂防課 平成22年(2010)〈県5144〉

 埼玉県で作成した地図で、荒川を始めとする県内を流れる川の実測図です。

荒川航空写真集成図

荒川航空写真集成図 3葉の3 埼玉県西部河川事務所 昭和58年(1983)〈冊県429〉

 荒川のながれに沿って展開できる航空写真です。荒川と周辺の様子がよくわかります。

村岡村地内荒川堤決壊絵図

[村岡村地内荒川堤決壊絵図][江戸時代]〈根岸家文書3689〉

 江戸時代における荒川のながれや堤の決壊部分などがわかります。

埼玉県管内荒川平面図埼玉県管内荒川平面図 第46号(1/2レプリカ) 埼玉県河川課 明治38年(1905)

 埼玉県作成の明治38年河川台帳付図から、県による治水工事の内容がわかります。

 荒川第二・三調節池事業概要⑤荒川第二・三調節池事業概要 国土交通省荒川調節池工事事務所 令和2年(2020)〈地図1818〉

 地球温暖化の進行に伴う洪水の危機に備える荒川第二・三調節池の整備について紹介しています。