地図教室「赤山陣屋と日光御成道をめぐる」に行ってきました
令和3年11月28日(日)、地図教室「赤山陣屋と日光御成道をめぐる」を川口市にある赤山陣屋跡と日光御成道沿いにて開催し、講義と野外実習を行いました。参加者は定員10名のところ、全員出席でした。
青空の下で話を聞く参加者
当日の天気は見事な快晴で少し風がありましたが、温かい日差しに歩くと体の火照りを心地よく冷ましてくれ、歩くのにはちょうど良い天気となりました。
川口市教育委員会教育総務部文化財課学芸員の出野講師から、赤山歴史自然公園にて赤山陣屋跡の概要と日光御成道を含めた川口市の歴史、そして、地形や自然を踏まえた現在の様子についてお話をしていただきました。また、赤山歴史自然公園歴史自然資料館内にある赤山陣屋を模した大型模型を活用して、具体的に地形の魅力や自然についての解説を受け、学びをさらに深めました。
赤山陣屋を模した大型模型にて出野講師の解説
講義のあとは、今回の地図教室のメインである野外実習に出発しました。行程は赤山歴史自然公園から伊奈氏の菩提寺である源長寺、小谷三志の墓がある地蔵院などを経て、御成坂公園までの約5.1㎞です。途中のポイントごとに、出野講師が解説し、参加者も熱心に聴いていました。
地蔵院では、小谷三志の解説を聞いた後、住職の御厚意で樹齢600年のタブノキを見せていただきました。女性を富士山に初登頂させ、5万人の信者がいたとされる小谷三志は、二宮金次郎像で有名な二宮尊徳へ影響を与えるほどの人物でありました。弟子たちに「立派な墓を建ててくれるな」と遺言した墓は三志の人柄をしのばせるものでした。
地蔵院についての解説を聴く参加者
参加者は自分の足と五感で川口市の自然に触れながら、学芸員の解説を熱心に聴いて、川口市の歴史や地形について学習してきました。そして、誰もけがをすることなく、楽しみながら歩き切り、ゴール地点である、御成坂公園にたどり着きました。天気も素晴らしく、はるか前方に富士山がはっきりと見ることができました。
鳩ヶ谷の名称の由来といわれる谷地にて見える富士山
最後に、緊急事態宣言は解除されたとはいえ、新型コロナウイルス防止対策に御協力いただき参加された皆様、講師の出野学芸員、当館の地図教室開催に御協力を頂きました赤山自然公園地域物産館、歴史自然資料館、川口市文化財センター別館郷土資料館の皆様に厚く御礼を申し上げます。