R2-2 古文書整理・保存作業2
今回は、「古沢家文書」の資料整理作業についてご紹介します。
資料を適切に管理するために、約30,000点にものぼる「古沢家文書」の資料1点1点に番号を振り当て、情報を読み取り、目録を作成します。
しかし、書状はいわゆる「くずし字」で書かれていることが多いので、丁寧に読み取っていきます。
分からない文字に出会ったときは辞書で調べたり、学芸員各々の知識を持ち寄って資料とにらめっこをしたりしてます。
根気の要る作業ですが、目録を作成することによって資料群全体の構造や資料それぞれの内容を知ることができ、当館の資料検索システムですぐに検索ができるというメリットがあります。
作業中の「古沢家文書目録」は令和3年3月中の刊行を予定しています。
目録を作成した後、資料は封筒に入れて保存します。
当館では、資料の保存に適した中性紙封筒を使用しています。
中性紙は、通常の封筒に使用されている酸性紙より耐久性が高く、さらに紙の酸化を防ぐ・埃から資料を守る等の効果があります。
作業後の資料は保存箱に収め、保存庫にて大切に保存・管理をしています。
ちなみに、この保存箱も中性紙で作られた特注品です。
当館では、地域の歴史や人々のくらしを物語る貴重な古文書の整理・保存をしながら、古文書の魅力を伝える取組を行っています。
少しでも当館の学芸員の業務を知っていただければ幸いです。(海)