埼玉の人物 農村の国学者 井上淑蔭と林信海

埼玉県立文書館主催 埼玉県立歴史と民俗の博物館共催
                    よしかげ    のぶうみ   

埼玉の人物「農村の国学者と歌人  井上淑蔭と林信海


 井上淑蔭と林信海は文化元年(1804)に、隣り合う入間郡の石井村と赤尾村(ともに現坂戸市)に生まれました。二人は親戚であり、ほぼ同時期に江戸の国学者で歌人の清水浜臣に入門しました。 

 このうち淑蔭は国学研究に専念して、生涯に85冊以上の著書と多数の和歌を残しました。一方、信海は名主として越辺川の治水や勧農に励み、川越藩主へ財政立て直しの建言書を差し出すなど、職責を果たすとともに、多くの記録と和歌を残しました。 

 二人は関西や東北への長旅で友情を深め、槻川(嵐山町)や岩殿山(東松山市)への歌詠みの旅で、多くの優れた歌人と交わりました。 

本展では、和歌に関する資料のほか、著書や記録類もあわせて紹介します。近世末期の江戸近郊の農村における学芸の充実ぶりを御理解いただくとともに、二人の生涯を偲ぶ機会としていただければ幸いです。 


1 会期
  平成30年10月23日(火)~平成31年1月20日(日)
 休館日:月曜日(ただし11月5日・12月24日・1月14日は開館)と12月29日~1月1日

2 開館時間
  9時から16時30分(観覧受付は16:00まで)

3 会場 埼玉県立歴史と民俗の博物館 地下1階 常設展示室第9室
     さいたま市大宮区高鼻町4-219 電話 046-645-8171

4 観覧料 
   埼玉県立歴史と民俗の博物館 常設展示観覧料
   一般 300円(200円)  高校生・学生 150円(100円)
       ※(   )内は20人以上の団体
       ※中学生以下、障害者手帳等をお持ちの方(付添1名含む)は無料

5 展示構成
 Ⅰ 国学者 井上淑蔭 
 Ⅱ 名主歌人 林信海

6 主な展示資料
 ①井上淑蔭が詠んだ和歌短冊。
 
 ②井上淑蔭が晩年に用いた名刺。
 
 ③林信海がまとめた歌集『咏草』。全九巻のうちの六之巻。 
 
 ④林信海が川越藩主に提出した上書(意見書)。
 


 
 
 リーフレットはこちら→井上淑蔭と林信海.pdf